Par5で考察したように、Par4でも同様に考えて見ましょう。
バンカリングの改造でコースマネイジメントも様変わりします。
プレーの手ごたえも変化してきます。
18HLの中で通常8ホールはPar4です。二つとして似たホールを作ることはよくありません。
ホールごとのバリエーションを与え、現地形に合った変化を取って行くことが
良いホールデザインとなります。
現状のホールをこのようなホールと仮定します。
(ベースはPar5で説明したものと同一系にしています。)
380yd~420yd程度の長めのミドルホールと仮定しています。
ロングドライブが可能であれば2オンは十分に可能でしょうが、3オン2パットで十分なホールであるともいえます。
コースの幅や長さは一切変えずにどの様に変貌できるかを見てゆきます。
Model 1~5までのパターンを描いてみました。
それぞれに、違ったテイストを出していますので、皆さんの感性に照らしながら見てもらうと良いかと思います。 ここでは、特に正解が出るものではありません。本来のコースでは前後のホールの関係性や地形の制約など様々な要素が加わり1つの理想とする姿が生まれるものです。あくまでケーススタディーとして参考にしてください。
(それぞれ拡大画像となります。)
薄い左ドッグレッグホールとなるようにワングリーン化を左グリーンをメインに改造してみます。
ガードバンカーの配置パターンもそれぞれ違えています。
Model 1
IPのバンカリングは、原型に近く、フェアウエイラインをそれに合わせています。 よって、蛇行する自然なラインが生まれます。 ワングリーンとなったグリーンのガードについては、右サイドからのアプローチがより易しくなっています。
つまり、ティーショットで外回りをした方が有利にセカンドショットの間口があるということです。
Model 2
IPのクロスバンカーをこのようにデザインしてみました。
印象的な手前の大きなバンカーと少しでも距離を出そうとするショットを封じ込めようとする左サイドのバンカーでプレーヤーの打ちたい方向を考えさせるIPエリアの構成にしています。
手前に置かれるバンカーは、殆どの場合それを超えてくれば良いポジショニングが得られる事を表現しているものです。
グリーンのガードバンカーはタイトなセッティングといえるでしょう。
距離のあるセカンドショットを要求するホールにおいて、グリーン右手前 に配されるバンカーはつかまる確立が高いといえます。易しくしようと思えば、このバンカーの手前入り口をグリーンの前面より後ろ側に控えることで、実際の難易度は大きく異なってくると考えます。
Model 3
IP のバンカーはリンクスのイメージを持たせています。
Model2と同様に、ベストルートは右手前の3つのバンカーを超えたところになりますが、ここでは、更に先に小さなバンカーを置いています。バックから250yd、レギュラーから230ydの位置です。そうなると、少しでも左に打った方が安全ですが、グリーン手前にはそこからのショットを迷わせるポットバンカー越えのセカンドを要求しています。難易度が高いホールといえるでしょう。
グリーンのガードバンカーもポットバンカーです。
また、右サイドはグラスバンカーのイメージを与えています。
Model 4
Model 3 をベースに IP 左にマウンドを設けています。
よって、Fwはマウンドの右側では右に流れ込みます。
右のポジションからバンカーに入らなかったとしても、グリーンサイドの1つのポットバンカーは存在感をより高めるようにしています。
Model 5
Model 4 で設けたマウンドを今度は右手前に作ってみました。
こうなると、心理的に左のクロスバンカーを逃げ、右のマウンド越しのポジションを狙いたくなると思います。
グリーンのガードもそこからがベストポジションのようにしています。
FWの中にある小さなバンカーは、そのガイドとして目印的なバンカーになります。一般プレーヤーであれば、とても届く距離にはありません。270~300ydものビッグドライバーには気になるバンカーでしょう。
左手前のガードバンカーはグリーンから少し離しています。その間は窪地となるように造形することが良いかと思います。