Fit Plan
中田 浩人
Hiroto Nakata
ゴルフコース設計家
ランドスケープアーキテクト
日本ゴルフコース設計者協会(JSGCA) 副理事長
東北学院大学 工学部土木工学科卒
所在地 : 兵庫県宝塚市
私は環境というものを考える上でこう考えます・・・
自然環境とはその時々に表情を変え、人の心を揺さぶります。人に感動を与え、また、惨劇を目の当たりにすることすらあります。単に人はその様々な光景に影響される受け身な存在でしかなく、その自然をコントロールすることなど不可能です。
私達人類は人にとって、より良い文化的な価値観をその時代ごとに変えてきました。人々の生き様に照らし合わせ、その時々に望むモノを選び、美しいという様々な価値観を生み、より良い環境を手の届くところで構築してきました。芸術・文化が生まれ、建築や庭園もファッションや文学も創り込まれました。それらの価値観や理想は発展と共に常に変化し、壊され、また新しく生まれ変わるものです。
つまり、生活環境や家並みや都市といった様々な身の回りにあるすべての環境は良くも悪くも、必然性を持って生まれた状景ということです。必要でないものはいつか消えてなくなるものです。ランドスケープデザインのあり方を観れば、そこに暮らす人々の信条や生き様を伺うことは容易なことです。そうであるが故に、長い伝統を継承しているものは大切です。そこには普遍の美が存在し、人類が大切にしなければならない何かが潜んでいると思います。これからも進んで取り入れなければならない真理への大きなヒントが隠されていると思います。良くも悪くも願ったものは、その環境に反映され今日の環境そのものになっています。ビルも道路も橋も公園も砕石採取の為に荒れ果てた山の景色も、今日この有り様そのものが終点であり、出発点でもあるのです。
人に優しく、自然、地球にとって大切なものとは何か?
真剣に求める心が大切になると思います。
私達が直面する現代社会において、望むべき未来環境がどうあれば幸福で楽しい時を得られるのか?
その視点に立ち、環境を創り上げる事が私達の仕事であり、テーマです。
ここで紹介する、ゴルフという分野についても同じことが言えると考えます。
デザインの方向性やゴルフというスポーツにおける楽しみ方の微妙な変化により、コースの姿も変化するものもあれば、そうでないものもあります。良い評価を受けるコースとそうでないコースの幅は益していると感じます。
ゴルフの本質がどこにあるのかを私なりに曲げず、多くのコースに反映出来ればと思っております。